不定期で書いているお薬のお名前シリーズですが、今日は番外編ということで、製薬会社などの名前の由来を何個か取り上げます。
多くが人の名前なのですが、中には変わったものもあるのですよ。
人の名前でも外資の製薬会社はなじみが薄いと思いますので、積極的に取り上げてみました。
では、いってみよう!
アステラス製薬
日本を代表する製薬会社の一つです。
2005年に山之内と藤沢が合併してできました。
真面目な二人が組み合わさったら洒落た横文字の会社、アステラス製薬が誕生したのです。
さてこのアステラス、どんな由来があるのでしょうか。
「アステラス」という名称は、
「星」を意味するラテン語の「stella」
ギリシャ語の「aster」
英語の「stellar」によって、
「大志の星 aspired stars」「先進の星 advanced stars」を表現したものなのです!
また、日本語の「明日を照らす」にもつながるとのこと。
この五文字に思いを詰め込みすぎ!
溢れんばかりのスター味を感じます。
取りあえず、輝く星が明日を照らしているという思いを受け止めておけば、おけまるですね!
素敵な社名だと思います。
明日照らすってダジャレっぽいわねー!
と舐めていました。
アステラスさんごめんなさい。
エーザイ
エーザイはアルツハイマー型認知症のお薬、アリセプトで有名な日本を代表する製薬会社の一つですね。
1941年に設立されました。
エーザイという社名は1955年に決まりました。
それまでは日本衛材株式会社という名前だったのです。
由来について目星はつきましたか?
「衛材をエーザイにしただけ」です!
特に深い意味はなかった!!
なお名前変更理由は、下記のように説明されています
- 書くのに手間がかかる。
- 電話帳で引いても「日本」という字が何ページも続いていて見つけるのに骨が折れる。
- 衛材の字が包帯材料業なるかのごとき印象を与えやすい
確かにエーザイのが可愛いし、ステキな気がしますね。
私としては、
あたりをイメージしていました。
エーザイさんごめんなさい。
元気出していきましょう!
参天製薬
参天製薬は目薬で有名な会社ですね。
名前の由来はちょっと難しいのです。
「参天」は儒教の経典四書の中庸にある「天地の化育を賛く可ければ、即ち以って天地と参となる可し」
(本来聖人は万物の秩序と原理(天)と人間社会(地)の調和を助ける)から付けられているとのこと。
そんな高尚なお名前とは知りませんでした!
南天のど飴の親戚ぐらいのお名前イメージでした。
そんな生薬はなかった。
いやー深い意味があったのですね。
参天製薬さんごめんなさい。
日本ベーリンガーインゲルハイム
日本ベーリンガーインゲルハイムは、ドイツの企業の日本支社ですね。
ベーリンガーインゲルハイムは上場していない製薬企業としては世界最大なのですよ。
いわゆるNBI(エヌビーアイ)ですが、業界関係者以外には馴染みの薄い会社かもしれません。
あ、NBIさんごめんなさい。
ただの私の印象です。
名前の由来ですが、
創業の地である、ドイツ南西部にあるライン河畔の町インゲルハイム、
創業者のアルベルト・ベーリンガー氏の名前にちなんで名づけられています。
すっごいこじゃれた感じの社名だけど、意外と普通だった。
いやしかし、アルベルト・ベーリンガーの強キャラ感!
ちなみに外国の方にとっての、日本の名前はどんな風にとらえられるのでしょうかね?
「るな」に強キャラ感はあるのでしょうか?
ノバルティス
ノバルティスは世界で最も高価な薬、ゾルゲンスマが記憶に新しいかと思います。
ゾルゲンスマの先駆け審査指定後の対応で、PMDAを激おこさせましたね。
世間を震撼させたディオバン事件の震源地でもあります。
安全性情報の報告遅延なども起こしています。
子会社のサンドのMRがやらかしたなんて噂も。
・・・あ、あの!
優れた医薬品を多数輩出している、世界的な製薬会社です!!
ノバルティスは1996年にスイスのチバガイギー社とサンド社が合併してできました。
さて、名前の由来はなんでしょうか。
ノバルティスは、「新しい」(Nova)と、「芸術、技術」(Artis)のを組み合わせてできています!
新しい芸術!技術!
かっこいい名前ですね。
私はてっきり、「ノバさんとルティスさんが作った会社」だと思っていましたよ。
まぁ芸術は爆発らしいですからね。
数々の不祥事も吹き飛ばしてしまったのでしょうか。
ノバルティスさんごめんなさい。
ギリアド・サイエンシズ
ギリアドさんはみなさんご存知のレムデシビルの会社ですね。
医療/製薬関係者にとってはソバルディやハーボニーで有名でしょうか?
C型肝炎治療に革命をもたらした偉大な会社です。
最近は抗癌剤の分野にも手を伸ばしていますね。
私が個人的肩入れしている会社です。
株も持っていますので、この会社の社員じゃないことは分かりますね。
それすらもフェイクという見方もあります。
さてギリアド・サイエンシズの社名の由来ですが、
古代より、治す力があると知られていた木、「ギリアドバーム(Balm of Gilead)」に由来します。
カナリア諸島原産でハーブやポプリに使われているそうですよ。
木の名前だったのですね!
日本だとどんなのがありますかね?
サクラ、クリ、カシ、アオキ、サツキ、アカマツ、ウメ、エンジュ・・・
あんまりぴんときませんね。
サクラサイエンシズとかは結構かっこいいかな?
略称はSSSとかどう?
秘密組織っぽい。
SSI(サイトサポート・インスティテュート)みたいですね。
いまはSSIじゃなくて違う名前になってしまいましたが。
あの舌噛みそうな名前も嫌いではなかった。
電話の取次ぎの時、「なんかすっごい長い舌噛む系の名前」のとこです!!
で、通じた思い出。
ギリアドさんと、シミックさんごめんなさい。
ノボ ノルディスクファーマ
ノボノルディスクといったらインスリンのイメージですね!
ノボ ノルディスクの社名の由来ですが、
「新しい」を意味するラテン語に由来する「ノボ」と、デンマーク語で「北欧」を意味する「ノルディスク」から作られているとのことです。
新しい北欧!!
かっこいい!
ラテン語にするとなんでもかっこよくなる気がします。
なお北欧(パン屋)ではクロックドーナツが好きです♡
新婚旅行も北欧に行きたかったのですが、諸事情でハワイで妥協しました。
いつか行きたい!!
なお学生の頃はノバルティスと区別ついていませんでした。
ほら、横文字でノから始まる会社ってカテゴリーに収まっていたので。
ノボさんごめんなさい。
エムスリー
エムスリーは、2000年に設立された比較的新しい会社です。
今や医師では知らない人はいない会社になったのではないでしょうか。
製薬業界でも大活躍している会社ですね。
株価も右肩上がりのつよーいところです。
エムスリーの由来は、Medicine(医療)、Media(メディア)、Metamorphosis(変容)の頭文字なのです。
医療業界にメディアを通じて変革をもたらすことを使命としているそうですよ!
メディア。
期待しています。
ぜひ業界の外にも発信を。
ところでMR君とか治験君とかありますけど、
あれはえむあーるくん、ちけんくんで読みは合っています?
「MRのきみ」みたいな、おじゃる丸的発想じゃなくてよいのですよね?
これ結構気になっていますが、フリガナがありません。
君付けもどうなのかな?と思いまして。
そういえばm3は薬剤師で登録しているので、毎日メールが来るのですよ。
るな先生!とか来るのですよ。
アンジェス
私も読者ならきっと同じ気持ち。
そう。ご存じない方もおられるかもしれませんが、アンジェスは医薬品開発しているのですよ!
と、いつもの煽りはこれぐらいにして、真面目にアンジェスの名前の由来に迫ってみましょう。
「AnGes」は、フランス語で天使を意味するAngeに由来しているそうです。
また、「AnGes」には、開発している医薬品に関連して、血管新生を意味する「Angiogenesis」(アンジオジェネシス)、遺伝子制御を意味する「Anti-gene」の意味を含んでいます。
素敵な名前!!
天使だそうです。
ちなみにウイスキーの熟成中に水分・アルコール分が蒸発し、最終的な製造量が目減りする現象を「天使のわけまえ」と言います。
つまりアンジェスは天使なので、
ワラントは天使のわけまえということなのです?
ホルダーの方は快く天使にお金分けてあげて?
そしてウイスキーが飲み頃になるまで頑張って耐えて・・・
・・・真面目に行くと、
この社名は恐らくコラテジェンを意識していたのでしょう。
血管新生と遺伝子制御。
名前に組み込むなんて粋じゃないですか。
まぁ「こころないてんし」でHPどころかMP(マネーポイント)も削られないように、
みなさん注意してくださいね。
まとめ
今日は主に製薬会社の名前の由来に迫ってみました。
知らないところはありましたか?
製薬会社に限らず、会社の名前の由来を知るとその会社のことが好きになれるかもしれませんね。
ちなみにバイオベンチャーのが名前に力入れているものが多いので、また今度取り上げる予定です。
※当ブログにおける見解は個人的見解であり、所属する企業の見解ではございません。また特定の銘柄の購入や売却を推奨するものではありません。アンジェスもね。